FX取引履歴

FX用語解説

 FXでは様々な専門用語が出てくるため、これが初心者の敷居を高くしている一因と言えます。ここでは、そうした専門用語の中から本サイトでも頻繁に登場し、わかりにくいと思われる言葉をピックアップして解説します。

ロング/ショート
 基準となる通貨から見て(ドル円ならドル)、買いのポジションにあることを「ロング」、売りのポジションにあることを「ショート」と言います。本来の意味とはまったく違うので、初心者にとっては特に紛らわしい用語の一つです。
エントリー/エクジット
 売り、買い、あるいはその両方など新たなポジションを持つことを市場に参加するという意味からエントリー(Entry)と呼びます。逆にそれまでのポジションを解消(決済)することをエクジット(Exit)と呼びます。
 投資では、実際の損益は決済するまで確定しません。つまり、どれだけエントリーしたポジションからプラスやマイナスになろうと、エクジットしない限りは収支と見なされないわけです(この見かけ上の損益を「含み益」もしくは「含み損」と言います)。もちろん、確定していないだけで損益は損益であり、取引業者が取引を停止する際の基準にも関わってきます(多くの業者では一定の資金維持率を下回ると強制的に決済されて取引が行えなくなります)。これはすなわち、マイナスのポジションは決済しなければ(含み損を抱えたままにすれば)見かけ上の収支をプラスにすることができてしまうわけですから、収支結果だけを鵜呑みにしてはいけません。エントリー数とエクジット数に隔たりがある場合などは決済されていないポジションを多数保有していると考えるべきでしょう。
 なお、当サイトの検証報告ではこのような誤魔化しは行っていません。特に断りがない限り、原則として新たなポジションを保有する場合は必ず前回のポジションを決済するようにしています。従って、含み損益は最後の取引が継続している場合のみ発生していることになります。
ドテン
 それまで保有していたポジションを決済すると同時に、逆のポジションを保有し直すことを「ドテン」と言います。つまり、新たなポジションのエントリールールが前回のポジションのエクジットルールとなっているわけです。
 特定の条件が揃った場合のみ取引を行うルールと比べて、常にポジションを保有しているわけですから取引の機会が増えて利益を上げるタイミングを逃し難いというメリットがある半面、損失が発生する機会も増えるというデメリットもあります。
 しかし、上昇トレンドだった相場が下降トレンドに入ったと判断したからポジションを入れ替えるというような考え方は非常にシンプルでわかりやすいものだと思います。従って、当サイトで配布しているインジケーター類は基本的にドテン系のルールを採用していますが、これは常にドテン取引を行うという意味ではなく、別にエクジットルールを設けて収益率を上げるような場合でも、ドテン売買だけで利益が確保できることを前提にしているという意味です。
スプレット
 FX取引業者が提示する為替レートにおける買値と売値の差のこと。通常、買値と売値が同じになることはなく、また相場の状況によっても変化します。この差額があることで取引業者は利益を得ることになります。基本的に流動性が高い通貨ペアや市場動向の場合はスプレットは小さくなり(多くの人が取引に参加しているためレートの急変が起こり難い)、逆の場合は大きくなります(参加者が少ないため大口の取引などがあるとレートが急変しやすい。それを見越して変動幅を大きく取っている)。スプレットが小さいほどトレーダーにとって取引は有利になり、FX業者の選定の基準の一つでもありますが、後述するスリッページの発生頻度なども影響するので、一概にスプレットが小さい業者=優秀とは言い切れません(FX取引業者の選び方については「FX初級入門」をご覧ください)。
 また、FX取引では必ず発生する手数料であるにも関わらず、意図的にスプレットを無視した取引結果を公表している業者もあるので注意が必要です。なお、当サイトの検証結果には予めスプレット(ドル円で2pips/ユーロ円・ポンド円で4pips)を設定しています。
ロット
 ロットとはFXにおける取引規模を表す単位で、取引業者によって違いはあるものの、通常は多くの業者が最低取引単位としている1万通貨=1ロットということになります。10ロットと言えば、普通は10万ドルや10万ポンドを意味します。
ピップ/ポイント
 為替レートの表示における最小の単位をピップ(pip)もしくはポイントと呼びます。通常、クロス円(円と組み合わせた通貨ペア)では1pipは1銭、つまり100pips=1円です。値動きの大きさや損益を表す際に使われたりします。特に損益を表す場合、金額ベースにしてしまうとロット数によって変化するので正確な評価を下すことができません。例えばドル円で同じ10万円の利益を上げたとしても、10ロット=10万ドルの取引であれば100pipsの利益しかなかったことになりますが、1ロット=1万ドルでの取引なら1000pipsの利益があったことになります。当然、後者の方が優秀ですが、収益だけではわかりません。当サイトではイメージしやすいようpipsに加えて金額も明示していますが、すべて1ロット=1万通貨での場合です。金額しか記載されておらずロット数が不明のような場合には注意が必要です。
スリッページ
 発注したレートと実際に取引が成立したレートの差。相場が激しく変動している場合などには、発注した金額とかけ離れた金額で約定(取引が成立すること)してしまうことがあります。これを避けるために取引業者によっては一定以上のスリッページがあった場合は約定しないシステムを取り入れていることもありますが、今度はなかなか取引が成立しないという問題が起こります。特にスプレットを小さくしている業者に発生しやすい傾向があり、意図したレートで取引が成立しにくいことを約定力が弱いといった言い方をします。またスリッページが原則発生しないことを売り物にしている取引業者もあります。
レバレッジ
 信用取引において自己資金(保証金や証拠金などとして取引業者に預けている金額)に対して、実際に取引する規模との倍率差。例えば1ドル=100円の時、10万円の自己資金を保証金としている場合、1万ドル単位での取引は100円×1万=100万円規模の取引となります。それに対する保証金は10万円なのでレバレッジは10倍ということです。10万ドル単位の取引なら100円×10万=1000万円規模になるので、レバレッジは100倍、逆に保証金を20万円にすれば100万円規模の取引に対して20万円の保証金なので、レバレッジは5倍になります。注意すべきなのは、レバレッジはレートによっても変化するということです。先の例で言えば1ドル=100円ならレバレッジは10倍ですが、1ドル=50円になれば50円×1万=50万円規模の取引に対して10万円の保証金ですからレバレッジは5倍になるわけです。
 よくレバレッジ高くするとハイリスクだがハイリターンになるという表現を目にしますが、初心者には理解しづらい言い方でしょう。むしろ、同じ保証金で取引する金額を増やすと必然的にレバレッジが高くなると言った方がわかりやすいと思います。資金は同じで取引額が大きくなるわけですから、利益が大きくなる半面、損失も大きくなるので注意が必要です。
 なお、2011年8月の法改正により、国内FX事業者のレバレッジは最大25倍までとされています。
ストップ・ロス・オーダー
 損失を一定のポジションで決済するために予約した注文。例えば1ドル=100円で1ロット(1万ドル単位)のドル買いポジションを持ったとしましょう。このままドル高(円安)に動けば問題ありませんが、ドル安(円高)になった場合には当然損失が発生します。この損失を一定レベルに抑えるために、指定したレートになったら決済するという予約注文をストップ・ロス・オーダーと呼びます。損失を3万円(300pips)に抑えたければ、97円にストップ・ロスをおくわけです。相場はレートの急変だけでなく、サーバーダウンや回線トラブルなど何が起こるかわかりません。予想外の損失を発生させないためにもポジションを持ったら必ずストップ・ロスを入れることを心がけましょう。
スワップ・ポイント
 通貨は通常、それぞれの国で金利が決められています。この2国間の金利差から生まれる損益をスワップ・ポイントと呼びます。具体的には金利の低い通貨を売って金利の高い通貨を買った場合、その金利差を調整した分の利益を得ることができます。ただし、逆の場合は差分を支払わなければなりません(ちなみに円は世界でもトップクラスの低金利通貨)。本サイトはシステムトレードを目的としているためスワップ・ポイントについては考慮していませんが、FX投資の中には為替レートの変動よりもスワップ・ポイントによる利益確保に主眼を置いた方法もあることを憶えておきましょう。
ナンピン
 初めにお断りしておきますが、当サイトではナンピンの手法は奨励しません。頻繁に出てくる用語ですので知識としてのみ解説します。
 ナンピンとは損益を平準化するためにポジションを買い足すこと、と言っても初心者には何のことかよくわからないでしょう。要するに保有ポジションがマイナスの時(プラスの時も同様ですが通常は損失をカバーするために行うのでここではマイナスに絞って解説します)、同じポジションで新たに買い足すことで平均コストを下げることです。例えば1ドル=100円でドルを1ロット保有したとします。これが1ドル=90円になれば1000pipsの損失になりますが、ここでさらに1ロット追加することでコストは100円+90円の平均値=95円となり、損失は500pipsとなるわけです。ただし、ロット数は増えているので、損失金額は1000pips×1ロットと500pips×2ロットで共に10万円と変わりません。しかしながら前者の場合、損失を取り戻すには1000pipsのドル高(1ドル=100円)まで戻さなければなりませんが、後者の場合は500pipsのドル高(1ドル=95円)まで戻せば良いわけです。
 もちろん、良い面ばかりではありません。さらにマイナス方向に進んだ場合、ロット数を増やしているわけですから損失も増えることになります。そもそもマイナスの時点で予測を外しているわけですから、さらにリスクを増やすような手法はお勧めできません。これが当サイトでナンピンを奨励しない理由です。
レンジ相場/ボックス相場
 値動きが一定の範囲内で上下するような相場をレンジ相場もしくはボックス相場と呼びます(逆に一方向に大きく動く相場をトレンド相場と呼ぶ)。一説には相場の7割はレンジ相場と言われ、このレンジ相場でいかに利益を上げるか(もしくは損失を抑えるか)がトレード手法の優劣を左右すると言っても良いでしょう。なぜなら、テクニカル手法というのは多かれ少なかれ「一定の基準を超えた時に特定のポジションを持つ」ことに他ならないわけで、大きなトレンドが発生していればほとんどの手法が効果を発揮するのは当然だからです。一方、レンジ相場においてはポジションを持った時点ですでにピークを過ぎている可能性が高いので、利益を上げることが難しくなるのです。従って、トレード手法の有効性を評価するにはレンジ相場とトレンド相場の両方を総合的に判断する必要があります。