FX取引履歴

おまけ 怪しい商材にダマされないぞ

 インターネット上には数多くのFX関連ツールが出回っています。しかし、すべてが信用できるものとは限りません。実際に取引を行っている者からすれば不自然さに気付く場合でも初心者にはわからないことも多いでしょう。そこで、ここではどのような点に注意すべきなのかを解説します。なお、バックテストの結果などを改竄しているような悪質な行為は論外とします。あくまで事実の公表の仕方に問題があるような場合を想定したものと考えてください。
※特定の商材を対象としているわけではありません。また実際に商品を検証した結果ではないことをお断りしておきます。

勝率は当てにならない
 よく勝率何割というのを売りにしている商材がありますが、FXにおいて勝率はまったく当てになりません。なぜなら、勝率は簡単にコントロールできるからです。
 例えばポジションがプラスになればすぐに決済をして、マイナスの時はプラスになるまで保有し続けるだけで勝率は格段に良くなります。もちろん、マイナスが大きくなればいずれ損失を確定しなければならなくなるでしょう。それでも勝率だけを見れば1pipsのプラスでも1勝は1勝、100pipsのマイナスでも1敗は1敗です。勝率9割の手法であっても、たった1度の損失が9度の利益を上回っていては意味がありません。

金額だけでは判断できない
 では、プラス収支が多ければ優れた手法なのでしょうか。実はここにも大きな落とし穴があります。それは収支は獲得pips×ロット数なので、ロット数の増減により収支は変化するということです。つまり、1ドル=100円の時10万円の利益を得るのに10ロット(10万通貨単位×100円=1000万円規模)の取引と1ロット(1万通貨単位×100円=100万円規模)の取引では、前者なら100pipsのプラスにしかなりませんが、後者なら1000pipsも獲得したことになるわけです。仮に後者を前者と同じ10ロットの取引で行っていれば100万円の利益を得ていたことになりますから、当然前者に比べて後者の方が優秀なストラテジーであることはお分かりいただけると思います。逆に言えばロット数さえ増やせば僅かな利益でも莫大な収支を上げたように見せかけることも可能なわけですから、ロット数や獲得pipsを公開せずに単に利益だけを謳っているような場合には注意が必要です。
 なお、当サイトではバックテストはすべて1万通貨単位で行っています(大抵の業者の最低取引単位であることから)。そのため、一見すると金額的に少なく感じられるかも知れませんが、実際の取引では恐らく資金の増加に合わせてロット数を増やすことになるので、実際の収支は何倍にもなるものとお考えください。
ロット数を増やした場合の収支イメージはこちらをご覧ください。

スプレットは考慮されているか
 FX取引を行う上で避けては通れない支出が売値と買値のレート差であるスプレットです。単純にレートが上がるか下がるかだけで言えば50%の確率なわけですから、利益を上げることはさほど難しくはありません。しかし、この売り買いのレートの違いが利益確保を難しくしています。裏を返せばトレード手法とはスプレットとの戦いとも言えます。
 仮にポンド円で年間500回の取引を行ったとしましょう。当サイトのバックテストではポンド円は4pipsスプレットを設定していますから、500回×4pips=2000pipsとなります。これを1ロット(1万通貨単位)で行ったとすると、20万円がスプレットとして差し引かれることになります。もしスプレットを考慮せずに10万円の利益があると謳っていれば、実際は10万円のマイナスとなるわけです。このように検証結果にスプレットが考慮されている否かや、そのスプレットが現実に即した値であるかどうかは非常に重要な要素です。にも関わらず、特に触れられていない場合が見受けられますので、注意してください(当サイトの検証結果にはドル円で2pips、ユーロ円・ポンド円で4pipsのスプレットを設定しています)。

ドローダウン率に注意
 ドローダウン率とは最高益(最も利益が増えた状態)からどれだけマイナスになったかを表す値です。例えばx日前に100万円の収益に到達したのが最も利益が増えた時だとしましょう。そこから現在は95万円まで収支を減らしてしまいました。この場合、(100万円-95万円=マイナス5万円)÷100万円で、ドローダウン率は5%となるわけです。マイナスが50万円ならドローダウン率は50%。もちろん、常に勝ち続けられる投資など存在しませんから最高益を更新した時以外はドローダウン率が0になることは有り得ません。
 では、なぜドローダウン率が重要なのでしょう。ドローダウン率がどれほど高くなろうと最終的に利益が出ていればいいではないかとお考えになられるかも知れません。しかし、現実の取引を考えてみてください。何ヶ月もかけて築いた利益をすべて失ってしまったら、その後幾ら取り戻せる確率が高くてもそのような取引を続ける気になるでしょうか? あるいはドローダウン率が0%と100%を行き来するような(つまり最高益の更新とそれをすべて失うことを繰り返す)取引は果たして優れた手法と言えるでしょうか? ドローダウン率を見るということは、その手法がどれほど安定的に収益を出せるかということです。利益の大きさだけに目がいちがちですが、ドローダウン率にも気を配ってください(ただし、投資を始めたばかりの最高益が低い状態ではちょっとしたマイナスでもドローダウン率は高くなるので注意が必要です)。

ストップ・ロスのレベル
 投資手法を判断する上で、ストップ・ロスが設定されているかも重要なポイントです。ストップ・ロスが考慮されていない手法は恐らく理論上考えられただけで、実践で使われたことのないものでしょう。なぜなら実際の取引においては、資金(証拠金維持率)を越える含み損を抱えることはできないからです。
 FX取引業者は各社とも顧客が預け入れている金額を上回る損失を出さないように2%~5%程度の証拠金の維持を求めています(1ドル=100円で1ロットの取引なら100万円規模となり、その5%を維持するには最低5万円が必要となる)。これを下回ると強制的に決済(ロスカットと言います)されます。つまり、初期資金が10万円だった場合、5万円以上の含み損には耐えられないわけで、その後幾らプラスに転じても後の祭りです。また極端なことを言えばマイナスの時は決済さえしなければ(見かけ上は)損失にはならないわけで、100万円の収益を謳いながら実はそれ以上の含み損を抱えているということにでもなれば洒落になりません。そのようなことにならないためにもその手法がどこまで損失が膨らんだら決済するようになっているかを確認するようにしましょう。

継続できる取引であるか
 1年で資産をン十倍にした、あるいは短期間で何億円も儲けた、FXの世界ではそんな話は珍しくありません。その真偽は別として、果たしてそれは正しい投資の有り方でしょうか。短期間で資金を数十倍、あるいは数百倍にすることは理論上不可能ではありません。例えば100万円の資金で取引を始めたとしましょう。100倍のレバレッジをかけたとすると1億円規模の取引が可能で、1ドル=100円の時なら100ロットとなります。これが首尾良く利益が上がり、100pipsのプラスだとすると、100万円の利益を得たことになります。つまり、僅か1円の値動きで資金が2倍になったわけです。これを繰り返すと、2回目の取引で4倍、3回目で8倍、4回目で16倍、7回目で128倍で100万円だった資金はあっという間に1億2千8百万円まで増加しました。すでにお気づきでしょうが、これはあくまで理論上のことであり、7回続けて利益を上げ続けた場合の話です。1度でも同じだけの損失が発生すれば資金をすべて失い破産することになります。現在では規制が強化され、レバレッジは25倍までに抑えられているとはいえ考え方は同じです。
 中には非常に運が良い人がいて7回連続で利益を上げることもあるでしょう。しかし、ほとんどの場合は途中で破産することが目に見えています。そのようなトレードはもはや手法とは言えません。単に運の良さに頼っただけのギャンブルです。短期間で莫大な利益を上げることが必ずしも優れた手法を意味するわけではないことがお分かりいただけたと思います。
 もし、あなたがFX投資をビジネスや資産管理と捉えるなら、継続して行える取引であるかどうかが重要です。当サイトでは安定した利益の確保を第一に開発や研究を行っています。
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